近年CBD(カンナビジオール)は、医療や美容業界において日本含めた世界中の国々から注目を集めています。
そんな中、CBDと似た成分である「CBG」が注目を集めていることをご存知でしょうか?
本記事では、そんなCBGの基本情報や主な効果・CBDとの違いなどについて解説します。
そもそもCBGとは?
CBGとは、「カンナビゲロール」の略称であり、麻(大麻)から抽出されるカンナビノイドと呼ばれる成分の1つです。
CBGは精神活性作用がないことが分かっており、新たな治療薬としての可能性が期待されています。
ここでは、そんなCBGの違法性や効果が生まれるメカニズムについて詳しく解説します。
CBGの違法性
CBDやCBGなどのカンナビノイド成分は、どんな原料から抽出されるかによって合法か違法かが異なります。
日本では、成熟した麻の種子や茎から抽出されたカンナビノイド成分(THC除く)は合法で使用することができます。
そのため、成熟した麻の種子や茎から抽出されたCBDやCBGは合法であり、葉や穂から抽出されたものは違法になります。
一方、アメリカではTHCを0.3%以上含んだ大麻由来のCBGは違法ですが、ヘンプ(産業用大麻)由来のCBGは合法です。
カンナビノイド成分に関する正しい知識を得ることで、CBDやCBGを合法的に利用しましょう。
CBGはどのようにして人体に作用するのか
CBGは人体にあるカンナビノイド受容体に直接的に作用することで様々な効果を引き起こすとされています。
カンナビノイド受容体とは、中枢神経と末梢神経に多く存在しており、作用することで体温や免疫などの恒常性に影響を与えます。
実際に2018年の研究では、CBGがカンナビノイド受容体に直接的に作用することが報告されました。
また、CBGが作用する上記の一連の流れは、ECS(エンドカンナビノイドシステム)と呼ばれています。
CBGの効果
先程の説明から、CBGの作用機序についてお分かりいただけたと思います。
では、CBGは人体にどのような効果をもたらすのでしょうか?
ここでは、CBGが持つ効果をエビデンスや研究を基に詳しく解説したいと思います。
抗炎症作用
CBGは、他のカンナビノイド(CBDやTHCなど)と同様に抗炎症作用があることが期待されています。
2013年の研究では、大腸炎を患ったマウスにCBGを投与することで、有用性を観察する実験が実施されました。
実験の結果、CBGはマウスの腸の炎症を緩和し、慢性炎症の原因と考えられる一酸化窒素の生成を抑制することが報告されました。
さらに他の研究では、CBGは自己免疫疾患や炎症性疾患による炎症をコントロールすることが示唆されました。
これらのCBGの抗炎症作用に関する研究は、未だ動物実験の段階ですが、今後新たな治療薬になることが期待できます。
抗腫瘍作用

CBGは抗腫瘍作用があるとされており、がんに対して効果が期待されています。
2014年の研究では、結腸癌のマウスモデルを用いて、CBGの有用性を評価する実験が実施されました。
マウスモデルとは、疾患の研究や予防・治療の研究のために利用される特殊なマウスのことです。
実験の結果、CBGは腫瘍の成長や癌細胞の増殖を抑制することで、結腸癌の進行を妨げたことが明らかになりました。
癌の治療は、現在抗がん剤を用いた投薬療法や放射線治療が行われていますが、副作用を伴うため患者の体に負担がかかってしまいます。
今後がん治療に対する研究が進むことで、CBGは現在の治療法に代わる新たな手段になるかもしれません。
食欲増進効果
過度なストレスや医薬品の副作用は、食欲不振を引き起こすことがあります。
CBGは、食欲増進効果があるとされており、食欲不振を改善することが期待できます。
2016年の研究では、満腹状態のラットにCBGまたはプラセボ(偽薬)を投与することで、食欲増進に対する効果を比較する実験が実施されました。
この実験では、マウスは複数のグループに分けられ、グループごとに30〜240mg/kgの異なる量のCBGが経口投与されました。
結果、120〜240mg/kgのCBGを投与されたグループは、総食物摂取量が2倍以上になったことが報告されました。
さらに、CBGを240 mg/kg投与されたグループは、摂食までの待ち時間が短縮されたことも明らかになりました。
CBGの未だ研究段階ですが、今後の研究次第ではエイズ患者やがん患者の食欲不振を改善する手段になり得るかもしれません。
神経保護作用
CBGは神経保護作用があるとされており、神経変性疾患に対して効果が期待できると考えられています。
2015年の研究では、ハンチントン病にかかっているマウスに対してCBGを投与することで、有用性を確かめる実験が行われました。
ハンチントン病とは、付随運動(意志と関係なく体が動くこと)や行動異常を伴う神経変性疾患の一種です。
実験の結果、CBGはマウスの動きを改善すると共に、ハンチントン病に対して有意な回復を示したことが報告されました。
また、この研究からCBGは抗酸化作用や抗炎症作用を持つ可能性を示したことも明らかになりました。
これらのことから、CBGは今後研究が進むことで、アルツハイマーやパーキンソン病などの神経変性疾患に対しても効果が期待できます。
抗菌作用
CBGには、他のカンナビノイド成分(CBD・CBC・THCなど)と同様に抗菌作用が期待されています。
2008年の論文では、CBGはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対して有用性があることが報告されました。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌とは、抗生物質を含めた多くの抗菌剤に対して耐性がある黄色ブドウ球菌のことです。
黄色ブドウ球菌は、感染することで食中毒や肺炎・骨髄炎を引き起こすとされています。
抗菌作用に対する研究は多くありませんが、今後CBGが新たな抗菌薬として利用される可能性を示唆しています。
過活動膀胱の治療
CBGは過活動膀胱の治療に役立つことが期待されています。
過活動膀胱とは、膀胱が収縮することで、頻尿や尿意切迫感を感じる状態のことです。
2015年の研究では、CBG・CBD・THCV・CBDVが膀胱収縮に対して及ぼす影響を調査する実験が実施されました。
実験の結果、CBG=THCV>CBD>CBDVの順に膀胱収縮を軽減することが明らかになりました。
今回の研究は細胞実験のため、人体に対する効果は明らかになっていませんが、今後の研究次第では新たな治療手段として期待することができます。
緑内障の予防
CBGには、緑内障の原因となる眼圧を緩和する効果があるとされており、緑内障を予防することが期待できると考えられています。
緑内障とは、眼圧によって視神経が傷つくことで、視野が徐々に狭くなる疾患のことです。
2009年の論文では、CBGを専門の器具で猫に慢性的に投与したところ、眼圧が大幅に低下したことが報告されました。
また、この研究からCBGは、THCと違いレム睡眠(眠りの浅い睡眠)に影響を与えないことも示唆されました。
これらの研究から、CBGは緑内障の新たな治療手段として利用されることに期待が高まります。
CBGとCBDの違い
先程CBGの効果について説明しましたが、実はCBDにも抗炎症作用や抗菌作用が期待されており共通点は少なくありません。
では、CBGは世間に注目されているCBDと何が違うのでしょうか?
ここでは、CBGとCBDの違いを簡単に説明したいと思います。
ECSの関与の仕方が異なる
CBGとCBDは、ECS(エンドカンナビノイドシステム)に対する関与の仕方が異なるとされています。
これは、CBGとCBDの分子構造が異なるためだと考えられており、ECSへの関与の仕方の違いは異なる生理作用を引き起こす要因になります。
序盤で説明したように、CBGがカンナビノイド受容体に直接作用することで様々な効果を引き起こします。
一方、CBDは、カンナビノイド受容体との親和性がCBGに比べ低いため、間接的にECSに作用するとされています。
これらのように、CBGとCBGは同じような効果を持っていますが、ECSに対する関与のメカニズムが異なります。
CBGはCBDに比べエビデンスが少ない
CBGは、臨床実験が行われていないため、CBDに比べ安全性や危険性に関するエビデンスが少ないことが分かっています。
これには、麻から抽出できるCBGの量がCBDより少ないということが関係しています。
CBDは、麻に約20%近く含まれているとされていますが、CBGの含有率は1%未満しか含まれていません。
そのため、CBGを生産するコストが高くなってしまい、CBDのように臨床実験を行うことができず安全性などに関するデータは多くないと考えられます。
おすすめのCBDアイテム3選
今回は、CBGの効果について詳しく解説しました。
ここでは、CBGを含んだおすすめのCBDアイテムを3つ紹介します。
NATURECAN(ネイチャーカン)

Naturecan(ネイチャーカン)では、リキッドやオイル、グミなど豊富な種類のCBD製品が販売されています。
CBGぐみやCBGオイルも販売されており、CBGオイルは10・20・40%の中から選ぶことができます。
さらに、下記の公式ホームページでは、タイムセールが定期的に行われているので、是非チェックしてみてください。
豊富な種類から自身に合ったCBDやCBG製品を選びたい方は、Naturecan(ネイチャーカン)がおすすめです。
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roun(ラウン)
roun(ラウン)では、CBGを含んだブロードスペクトラムCBDオイルを販売しています。
ブロードスペクトラムとは、CBDとCBD以外の麻の成分が含まれている製品のことです。
roun(ラウン)の8%のCBDオイルは、2,980円というお買得なお値段から購入することができます。
また、今なら下記のホームページからラインを追加すると、1000円OFFクーポンが貰えます。
roun(ラウン)のCBDオイルは、試しにCBGを含んだCBD製品を利用したい方におすすめです。
CHILLAXY(チラクシー)
CHILLAXY(チラクシー)は、日本発のCBDベイプを販売しているブランドです。
CHILLAXY(チラクシー)のCBDベイプは、CBGを含んだブロードスペクトラム製品となっています。
また、濃度が90%と他の製品に比べ高いことに加え、フレーバーは7種類の中から選ぶことができます。
CBGを含んだCBDベイプを利用したい方は、CHILLAXY(チラクシー)のCBDベイプがおすすめです。
まとめ
今回は、CBGの基本情報や主な効果・CBDとの違いについて詳しく解説しました。
CBGには、過去の研究から下記の効果が期待されています。
- 抗炎症作用
- 抗腫瘍作用
- 食欲増進作用
- 神経保護作用
- 抗菌作用
- 過活動膀胱の治療
- 緑内障の予防
CBGは、ECS(エンドカンナビノイドシステム)に対する作用機序・希少性などがCBDと異なります。
また、CBGはCBDと比べて臨床実験が行われておらず、安全性や危険性に関するエビデンスが多くはありません。
しかし、少ない研究の量ではありますが、CBGに多くのプラスの効果があることが研究結果によって示されています。
そのため、今後研究が進むにつれて、CBGが様々な疾患の治療薬になることが期待できます。
・Cannabigerol Action at Cannabinoid CB1 and CB2 Receptors and at CB1–CB2 Heteroreceptor Complexes
・Beneficial effect of the non-psychotropic plant cannabinoid cannabigerol on experimental inflammatory bowel disease
・Colon carcinogenesis is inhibited by the TRPM8 antagonist cannabigerol, a Cannabis-derived non-psychotropic cannabinoid
・ Efficacy of dietary hempseed oil in patients with atopic dermatitis
・Neuroprotective properties of cannabigerol in Huntington’s disease: studies in R6/2 mice and 3-nitropropionate-lesioned mice
・Cannabidiol and Cannabigerol Exert Antimicrobial Activity without Compromising Skin Microbiota
・Effect of Non-psychotropic Plant-derived Cannabinoids on Bladder Contractility: Focus on Cannabigerol
・A Comparison of the Ocular and Central Effects of Δ9-Tetrahydrocannabinol and Cannabigerol