皆さんは、「CRDP」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「CRDP」とは簡単に言うと、大麻由来の成分を含んだ化合物のことです。
本記事では、そんな「CRDP」がどんな化合物なのかについて詳しく解説しているので、是非最後までご覧ください。
- CRDPとはどんな化合物か
- CRDPの効果
- CRDPの安全性や違法性
CRDPとは?
CRDPとは、「カンナビノイド」を含んだ化合物のことであり、一般的にベイプリキッドとして販売されています。
カンナビノイドとは、「CBD」や「THC」・「CBG」などの大麻に含まれる成分のことです。
CRDPは、「CRD」と呼ばれる大麻由来の抽出物と「HHCP」と呼ばれるカンナビノイドを混ぜ合わせることで製造されます。
ここでは、「CRD」と「HHCP」がどんな物かを詳しく解説します。
CRDについて

「CRD」とは、「Crystal Resistant Distillate(耐結晶化蒸留物)」の略称です。
CRDは、複数のカンナビノイド(CBD・CBG・CBC・CBTなど)を含んだ半個体の抽出物であり、「結晶化しない」という特徴があります。
結晶化とは、カンナビノイドを含んだ液体が固まる現象のことであり、高濃度のCBDリキッドなどに多くみられます。
CRDは、「CBC」や「CBT」などの結晶化しにくい成分を含んでいるため、高濃度でも結晶化することがありません。
また、CRDは「ディストレート(蒸留)」と呼ばれる製法で抽出されるため、残留物質や重金属などの不純物がほとんど含まれていません。
HHCPについて

HHCPとは、ヘキサヒロカンナビホロールの略称であり、「半合成カンナビノイド」の1つです。
半合成カンナビノイドとは、大麻草にごく少量含まれているカンナビノイドを化学的に合成した化学物質です。
HHCPは、THCPと呼ばれる成分を「水素化」することで製造されます。
また、HHCPは「ハイになる」ような精神作用があると考えられていますが、2023年6月の現在も日本では規制されていません。
ただ、HHCPの安全性や副作用は明らかになっていないため、危険と判断された場合は今後規制の対象になる可能性もあります。

CRDPの効果
CRDPが、「CRD」と「HHCP」を組み合わせた化合物であることがお分かりいただけたと思います。
では、CRDPにはどのような効果が期待できるのでしょうか?
ここでは、CRDPに期待できる効果について詳しく解説します。
CRDPはCRDとHHCPの2種類の効果を期待できる

CRDPは、摂取することで「CRD」と「HHCP」が持つ効果を期待することができます。
ここでは、「CRD」と「HHCP」に期待できる効果をそれぞれご紹介します。
CRDに期待できる効果
CRDは複数のカンナビノイドを含んでおり、それぞれの成分に対して異なった効果が期待できます。
しかし、CRDは販売元によって、含まれるカンナビノイドの種類や含有率が異なります。
CRDには、一般的に「CBD」・「CBN」・「CBG」・「CBC」・「CBT」などが含まれており、下記のような効果が期待できます。
- CBD(リラックス作用、ストレス緩和など)
- CBN(睡眠改善、抗炎症作用など)
- CBG(食欲増進作用、抗菌作用など)
- CBC(神経保護作用、鎮痛作用など)
- CBT(緑内障の治療など) など
また、CRDは、販売元によってカンナビノイド以外にもテルペン(芳香成分)が含まれていることがあります。
テルペンは、大麻など植物に含まれる成分であり、種類によっては血圧を低下する効果や抗不安作用を期待することができます。
HHCPに期待できる効果
HHCPは、上記で紹介した成分と違い、効果に対する実験やエビデンスがほとんどないため、どんな効果があるか詳しくは分かっていません。
しかし、一部のユーザーからは、以下のような「HHC」に似たような効果があり、「HHC」の1.5〜2倍の効果があるとも言われています。
- 多幸感
- 鎮痛作用
- 不安の緩和
- 抗炎症作用 など
HHCは、HHCPと同じ半合成カンナビノイドの1つであり、現在は危険薬物に指定されているため、日本では使用することはできません。
CRDPはアントラージュ効果が期待できる

CRDPは、摂取することで「アントラージュ効果」を期待することができます。
「アントラージュ効果」とは、製品に含まれている複数の大麻成分が相互に作用することで、より強い効果を生み出す現象のことです。
CRDPは摂取することで、「アントラージュ効果」によって、大麻成分の効果をより強く実感することが期待できます。
また、アントラージュ効果は、「ブロードスペクトラム」というCBD製品にも期待することができます。
https://cbdnosusume.com/cbd-broad-spectrum/CRDPの安全性や副作用

「CRD」と「HHCP」は、安全性や副作用に対するエビデンスが十分ではありません。
そのため、上記の2種類の成分を含む「CRDP」の安全性や副作用も明らかになっていません。
ただ、HHCPは一部のユーザーから、「喉の乾き」や「頭痛」などの副作用があるとも言われています。
これらのことから、「CRDP」を摂取することで、重篤な副作用が起こる可能性も考えられるため、利用することはおすすめできません。
仮に利用する場合は、過剰摂取を避け、慎重に利用することを心がけましょう。
CRDPに違法性はあるの?
結論から言うと、現段階では「CRDP」に違法性はありません。
しかし、CRDPを使用することは、法律的な観点からあまりおすすめできません。
ここでは、CRDPを使用することがおすすめできない理由を2つご紹介します。
CRDPは今後規制される可能性がある

1つ目の理由は、CRDPは今後規制される可能性があるからです。
CRDPは、2023年6月現在も規制されておらず、合法的に使用することができます。
しかし、CRDPに含まれる「HHCP」が規制されることで、将来的に規制対象になる可能性があります。
日本では、基本的に「ハイになる」ような精神作用のある成分は、危険薬物として規制される傾向にあります。
実際に、「ハイになる」ような精神作用があるHHC・HHCO・THCOなどの合成カンナビノイドも、過去は合法的に利用することが出来ましたが、現在は規制されています。
そのため、精神作用があるHHCPを含んだ「CRDP」も、今後規制される可能性は高いと考えられます。
CRDPは薬物検査で陽性になる可能性がある

2つ目の理由は、CRDPは薬物検査で陽性になる可能性があるからです。
陽性になる原因には、CRDPに含まれる「HHCP」が関係しています。
一般的に行われる薬物検査では、THCの代謝物である「11-ヒドロキシ-THC」に対して調査が行われます。
THCとは、「ハイになる」ような精神作用があるカンナビノイドであり、日本ではTHCを含む製品の所持や譲渡・譲受が禁止されています。
HHCPは、THCと構造が異なりますが、体内で代謝されることでTHCと同じような形で排出される場合があると考えられています。
そのため、HHCPを含む「CRDP」は摂取することで、薬物検査において陽性反応を示す可能性があると考えられます。
CRDPは利用・購入しても大丈夫?

結論から言うと、CRDPを利用・購入することはおすすめできません。
CRDPは現在、主にSNSやフリマ上で、個人業者によって販売が行われています。
そのため、成分表示をしていない製品も多く、粗悪な製品である可能性が非常に高いと言えます。
粗悪な製品には、THCや重金属などの違法物質・危険物質などが含まれている可能性もあり、健康被害を引き起こすことも考えられます。
これらのことから、CRDPを利用・購入することは無難に避けることをおすすめします。
まとめ
今回は、「CRDP」はどんな化合物なのかを詳しく解説しました。
CRDPとは、「CRD」と呼ばれる大麻由来の抽出物と「HHCP」と呼ばれるカンナビノイドを組み合わせた化合物のことです。
CRDPは、「CRD」と「HHCP」の2種類の効果を期待できることに加え、「アントラージュ効果」を期待することができます。
しかし、CRDPは、安全性や副作用に対するエビデンスが十分ではありません。
そのため、CRDPを利用することはおすすめできません